みずみずしく、弾ける甘さが人気の夏の風物詩「とうもろこし」。
夏野菜のイメージが強いですが、米・小麦と並んで、世界三大穀物のひとつです。
スーパーなどに並ぶ一般的な食用とうもろこしは「スイートコーン(甘味種)」と呼ばれ、糖度が高く甘みの強い種類です。
(※農林水産省のサイトでは、スイートコーンは野菜として表記されています。)
スイートコーンの中でも様々な品種があり、大きく分類すると、粒が黄色の「ゴールデンコーン(黄粒種)」、粒が白い「シルバーコーン(白粒種)」、黄色と白の粒が3対1で混ざった「バイカラーコーン(バイカラー種)」の三つに分けられます。
とうもろこしは1株につき、2〜3本ほどの雌穂ができますが、良いとうもろこしを作るために、1番上の雌穂以外は摘み取ります。
この摘み取られた小さなとうもろこしが、ヤングコーンです。
また、朝採りのとうもろこしは甘くておいしいといわれていますが、これはとうもろこし自体に糖分が一番蓄えられている時間だからです。
日中の光合成で得たエネルギーを夜に糖分に変えるため、日の出前のとうもろこしは糖分が多く、収穫のタイミングとしてベストなのです。
【代表的な品種】
ゴールドラッシュ(黄粒種) ※トップ写真はゴールドラッシュです。
【産地】北海道、千葉県、茨城県など
【入荷時期】5月中旬〜8月頃
“とうもろこしの王様”と称される、もっともメジャーな品種「ゴールドラッシュ」。
名前の通り黄金に輝く粒は、皮がやわらかく、ジューシーで強い甘みが魅力です。
皮のやわらかいとうもろこしを目指して品種改良された品種で、完成までに10年もの歳月がかかったといわれています。
また、ひとつひとつの粒が大きく、穂先まで大粒の実が詰まっていることも特徴です。
ピュアホワイト(白粒種)
【産地】北海道など
【入荷時期】6月中旬から9月中旬頃
白粒種を代表する「ピュアホワイト」。
真っ白な粒は甘みが強くクリーミーで、新鮮なものは生でかじるとフルーツのような甘みとみずみすしさを楽しめます。
平均糖度が17〜18度と大変高く、メロンなどに匹敵する甘さです。
甘々娘
【産地】静岡県など
【入荷時期】5月末から6月下旬頃
スイーツコーンやフルーツコーンと呼ばれるほどの甘さが魅力の「甘々娘(かんかんむすめ)」。
平均糖度は15度以上にもおよび、粒皮が薄く、新鮮なものは生でも楽しめます。
他の品種に比べ、時間が経っても糖度が下がりにくいのも特徴です。
①葉っぱが青々としており、枯れていないもの
②手に持った時にずっしりと重いもの
③ひげが褐色または黒褐色のもの
④粒がきれいに直線に並んでいるもの
⑤ひげが多いもの
ひげの数と粒の数が同じなので、ひげが多いものは実がぎっしりと詰まっています。
とうもろこしは収穫後から糖分が抜けていきます。
茹でると糖分が抜けないため、茹でてから冷蔵庫で保存することをおすすめします。
もしすぐに茹でることができない場合は、外皮を剥かずにキッチンペーパーで包み、ジップロックなどの密封袋に入れて、立てた状態(穂先を上にした状態)で冷蔵庫に入れて保存してください。
ちょっとしたコツで、いつものとうもろこしがジューシーに!
➡とうもろこしの茹で方はこちらより
とうもろこしのおいしい茹で方や、おいしさを保つ保存方法について、野菜のプロが解説。
さらにとうもろこしのヒゲの秘密や、とうもろこしの実が偶数か奇数か?などのマメ知識もご紹介しています。
➡You Tubeはこちらより
とうもろこしの主成分は、炭水化物です。
その他にも、整腸作用があるとされる食物繊維や、糖質をエネルギーに変え、疲労回復効果もあるとされるビタミンB1、脂質の代謝を助けるとされるビタミンB2などの栄養素が豊富に含まれており、夏バテ予防にもおすすめです。